相続財産を分配する手続です

原則、遺言書がある場合にはその内容に沿って相続財産を分けることになりますが、遺言書がない場合に、相続人間で合意ができない場合には、原則として民法が定める割合（法定相続分）で分配することになります。

ただし法定相続人全員が合意すれば、法定相続分にとらわれず自由に財産を分けることができ、これが“遺産分割”と呼ばれる手続です。

合意に至れば遺産分割協議書を作成

自由に財産を分けることができると言っても、相続人全員の協議のうえで決定することになり、こうした話し合いを“遺産分割協議”と言います。
話し合いがまとまり合意に至れば、遺産分割協議書を作成して全員で署名捺印します。

このようにスムーズに合意に至ればいいのですが、なかなか協議がまとまらず紛争に発展してしまうケースも少なくありません。
そのため、協議の段階で一度弁護士へ相談し、法律の専門家としての視点から適切なアドバイス・サポートを受けられて、紛争を予防しながら手続を進められることをおすすめします。

財産・相続人の調査を行います

遺産分割協議を始める際には、相続財産の内容の把握、そして相続人全員の参加が必要です。
「財産の全容が把握できていない」「連絡の取れない相続人がいる」という場合、手続を進めることができませんが、弁護士へ依頼することで相続財産・相続人の調査などのサポートが受けられ、遺産分割をスムーズ行うことが可能になります。

感情的な言い争いを予防

遺産分割は“財産を分ける”というデリケートな手続であるため、相続人同士が感情的になり、話し合いが前に進まないというケースがあります。
こうした場合でも弁護士が間に入ることで、感情的な言い争いを防ぎ、客観的な視点からの適切なアドバイスが受けられるためスムーズな遺産分割に繋がります。

依頼者の正当な権利を主張

法的な知識が不足していると、遺産分割の場で正当な権利を主張したり、他の相続人の主張に反論したりするのは難しいと言えます。
法知識を備えた弁護士がそばにいることで、依頼者は正当な権利をきちんと主張することができるようになり、適切な条件により遺産分割が進められるようになります。